ママ向け「男の子の育て方」育児本はパパが率先して読むべし。自身の窮地を救い家庭に平和をもたらすかも。
2015/08/03
朝4時半。息子(4歳)に叩き起こされ「セミのなきがらを見つけに行こうよ」と笑顔で言われました。それ「ぬけがら」なー。
Twitter界隈では「#アホ男子母の戦う夏休み」なんてハッシュタグが盛り上がっており、読めば男の子家庭に来たるべき未来が仮想体験できます。しかし母に限らず、「アホ男子父」も負けられない戦いに日々奮闘しているわけで。
「男なんてこんなもの」と同じ男だから理解している風情を醸しだして余裕ぶってますが、正直、息子の頭ん中は理解不能。
そしてやんちゃぼうずをまったく理解できずに毎日キーキーと怒る妻との間で板挟みにされオロオロ。しまいにゃ、流れ弾に被弾して息子と仲良く一緒に叱られたり。なんでっ?!
まあそんな踏んだり蹴ったりな惨状を打破すべく、「母親のための男の子の育て方」の本を読んで「男の子の生態」と「母親の思考」を学ぼうと一石二鳥を狙ってお勉強したのが先日のエントリーなわけです。
関連記事 男の子の生態を知り、より効果的な叱り方と褒め方を学んでみよう
このエントリー読んだ方から2冊の推薦図書を教えていただきましたので、追加でさっそく読んでみた。さらに自分で選んでもう1冊、計3冊読んだ。
そしたら「男の子の育て方」育児本の王道ラインが見えてきました。父親としてどういう立ち位置でいればいいのかも考えた。
なので、忘れないようにまとめておこう。むしろ男の子のいる家庭のパパは自ら率先して「ママに向けて書かれた男の子の育児本」を読んでおいたほうがいいよ。今日はそんなエントリーです。
Photo: A young boy dreams big dreams of what lies beyond by Ken Bosma
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「男の子の育て方」育児本の王道をひも解く
先日読んでご紹介したのがこの本。
そして、教えていただいた推薦図書2冊と
もう一冊。
「お母さんに向けた男の子の育て方」というカテゴリーは、育児本の中でかなりの一大勢力です。
「お父さんに向けた女の子の育て方」本が存在せず、「お母さんに向けた男の子の育て方」本が異様に充実しているのは、それだけ難解なテーマでみんながぶち当たる壁だからということか。
どの本も、かなりざっくりまとめますと
- まず頭を空っぽに。あきらめよう。男は理解できないもの。男の子は別の生き物として見よう。
- 男の子の生態ってこんななのです。だからあなたの息子はおかしくない。いたって普通。
- じゃあ男の子ならではだから、こういう時はこうして伸ばすと効果的。
こんなルートをたどります。
2の「男の子の生態」を理解していないから、毎日カリカリしてストレスに直結している。男の子を腹の底から理解していないことが原因の誤った日々の育児は、親子にとってもなにひとついいことがありません。
だから「男の子の生態」をわかってもらってから、3の「正しくこうやって伸ばそう」につなげ、育児論をぶつ。それが「お母さんに向けた男の子の育て方」本の王道です。はい、これで育児本をみんな書けますね。書けねえか。
最後の「こうやって伸ばそう」は育児本の肝ですが、採用するか否かは読者の判断しだい。「正しい」って本は言ってるけど、その子にとっては「正しくない」かもしれないし。
ここは自己啓発書と似てます。合う、合わないがある。読んでその気になっただけで満足してはいおしまいのパターン、実践して目からうろこのパターン、どちらを選ぶも読者しだい。育児本を読んで「これならうまくいきそう!明日からやろう!」と気分が高揚するものの、翌日にはだいたい忘れていつもやってる方法に元通りってのも、自己啓発書と共通しているとかいないとか。
パパが取る立ち位置を考えてみる
Photo: Like Father Like Son by Filter Collective
女性ならイライラする男性のその行動を、男性同士ならばほとんど気にしません。
(中略)女性と男性とでは、その行動も考え方も価値観も、もうすべてが全然違うようです。
以下引用全て 原沢一郎著「言うこと聞かない!落ち着きない! 男の子のしつけに悩んだら読む本」より
我々が女性をさっぱりわからないように、女性にとっても男性は理解を超えている存在。
だから男の子に頭を抱えるママに対して「オレは男だからわかる」「オレもそうだった」「男なんだからしょうがない」と偉そうに言い放つだけではなく、まず歩み寄り、「母親の思考回路」を持って一緒に考えないといけないんだと思う。
母親の視点に立ち、ママが今何を考えているのか、自分にない部分を想像力で補う。これは結婚生活にも通じるけど、子育てでここをおろそかにすると、ママが孤独で思い悩んで悪い方向に向かう可能性が高いです。
「あなたのストレスのもとは何ですか?」というアンケートで、主婦にとっての第1位は「夫」だったという話を聞いたことがあります。
男女が共に生活をすれば、私に言わせてもらえば男はごく普通にしているだけで、女性から叱られるのです。
ストレスで無駄に叱られるのイヤだし。
男の子の存在は、「男」のわからなさに「幼児」のわからなさもプラスされるので、余計パニック。
なのでママが「男の子はこういうものなんだ」と腹の底から理解できるレベルまで僕らが徹底的に寄り添う。付き合わないといけないのです。
保育者なら必ず学んだ「保育原理」という科目の中に、保育者の心得でもっとも大切なものとして「受容」があげられています。
受容とは受け入れること。ありのままを認めることです。
男の子か女の子かに関係なく、家庭か保育園(幼稚園)かにも関係なく、とにかく子どもと向き合う人間に一番大切なのは、まさにこの「受容」だと思います。
これができるかできないかで、保育も子育ても、そのやりやすさはずいぶん違ってくるのです。
我が子の姿や行動をまるごと受け入れる「受容」の心で、気分を楽に持って子育てをする。
息子のやんちゃが突き抜け始めた4歳の今。毎日怒りまくっている妻と一緒に、話し合いながら改めてここに取り組んでいます。遅いのわかってますが、今までなあなあでやってきたゆえの反省です。言うだけなら簡単ですけど、けっこう大変。でもやらないといけない。
まとめ:パパも読んでみよう!ママ向け育児本
Photo: Father and Son reading stories by Kelly Sikkema
「落ち着きがない」「何度言っても忘れる」「品のないことが好き」
すべて健全。そういう時期なのだ。
まずパパも「オレは男だからわかってる」という「わかっているふり」ではなく、きちんと男の子の生態を把握する。そしてその生態をベースとした正しい叱り方やほめ方やしつけの方法を学んで実践していく。
そのためには、こういった「男の子の育て方」本をパパも読んでおいたほうが絶対にいい。
子どもをしでかすことは、少々大人が困ることであってもたいていはきつく叱るまでもないことです。
周りの人やお母さんを困らせてやろうなどという気持ちは微塵もないのです。
ですからきつく叱らなければならない場面はほとんどない、と考えてもらっていいと思います。普段と変わらない、穏やかな口調で教え諭す。そしてそれを繰り返す。
それで十分、「子どもをしつけようとしている立派なお母さん」なのです。
例えば、この部分を読んで「いつも厳しく言い過ぎていたかも」と僕は反省した。読書によって、日々何も考えずにやっていることへの気付きは多いものです。
そして何よりも、「ママ向け男の子の育て方本」を読むことで「息子」と「ママ」の双方の立場と関係を理解できる唯一の存在は僕らだけしかいないという自覚が芽生える。妻に寄り添いつつ、気分を楽に持ってもらい、息子へのイライラや叱る機会を減らすよう協力していけるのは僕らだけなのです。
そのためにまずは母親の視点と思考回路を身につけ、足りない部分を想像力で埋めないといけない。「ママ向けに書かれた」育児本がその想像力をつちかう一助になってくれるはずです。
何冊もまとめて読むとわけわからなくなって頭にちっとも入ってきません。個人的には、内容の読みやすさと取り組みやすさから、この2冊をおすすめしておきます。
同じような男の子の育児に奮闘する&今までこの手の本を読んだことのない男性陣の参考になりますと、嬉しいです。
あ、そうでした。先日のエントリーに、ふたりの息子さんがいらっしゃる方から、男の子とのつきあいかたのコツをコメントいただきました。
我が家には22才と17才の息子がいますが、まさに、違う生き物です。
思春期は大変でしたので、手っ取り早く私(母)がオッサンになる事により、お互いの理解が出来たように思います。
年ごろの男子との意思疎通は、母親が手っ取り早く「おっさん化」する。
自分の妻がおっさん化するのはイヤですし、そんなの怖いですけど、妻に伝えたら「なるほど」と言っておりました。けっこう深いですよね。これ。
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Comment
取り上げていただいてありがとうございます。
受容すること、そして何度も諭すこと、この2つを頭の片隅に置いておくだけで、本当に劇的に男の子育児は楽になり楽しくなりますよね^ ^
今回のエントリー記事にある、旦那さんの立ち位置、正に仰る通り!!我が家の旦那さんを始め、同じくらいの男子を育てる友人知人にこの記事を読むよう薦めます。
ここままさん
いつもありがとうございます。
素敵な本をご紹介いただきありがとうございました。
もっと内容を丁寧に紹介したかったのですが、文脈上、雑なノリ紹介になってしまいすみません。原沢さんの本の「大人は好きなこと全部できているのに子どもは止められている」のあたりとか「そうだなー満足袋大事だなー」と泣きそうになりましたがうまく組み込めませんでした。
なんだかええかっこしいなエントリーですが、試行錯誤中でもがいております。父親として、夫として、何がベストなのか手探りながらも前に進むしかないんですよね。
今後ともブログともども宜しくお願い申し上げます。