3分でわかる「サーキュレーターと扇風機の違い」と「サーキュレーター選びの比較ポイント」
2016/07/09
「サーキュレーターっているのか? 扇風機で代わりになるでしょ」
って本気で思ってました、すみません。って誰に謝ってるのかよくわからないけど。
妻が「洗濯物の部屋干し用に、サーキュレーターが欲しい」と言う。「扇風機でなんでダメなのかな」と思いながら電器店でいろいろ店員さんに聞いたら「へえ、サーキュレーターって優秀なんだね」「じゃあ買ってみよう」まで順調にたどり着いてしまった。
なので今回は、僕のような「サーキュレーターも扇風機も同じでしょ」って思っている方に向けて、自分が勉強しまくった「サーキュレーターと扇風機の違い」と「サーキュレーターの比較ポイント」を偉そうにまとめて残しておきます。
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サーキュレーターと扇風機の違い
疑り深いので複数店舗の電器店の店員さんに聞いてみた結果、「サーキュレーターと扇風機の違い」はおおまかにまとめるとこう。
そもそも使用目的が違う!
サーキュレーターと扇風機はそもそも「使用目的が異なる」
- サーキュレーター:室内の空気をかき混ぜる。
- 扇風機:人に風を当てる。
サーキュレーターの使用目的は「部屋の空気を混ぜて循環させて平均化し、冷房・暖房の効率を上げて電気代を節約したり、湿気が溜まらないようにする」
扇風機の使用目的は「やわらかい空気を人に当てて涼しくする」
そもそもの目的が異なる。
そして、サーキュレーターと扇風機は羽の作りが違い、作り出される風の質も異なる。風をざっと絵に書いたらこんな感じ。
サーキュレーターの前カバーには「渦巻状の風切羽」がついているのが特徴。この風切羽によって「直線的な風」を起こす。
扇風機の前カバーは渦巻き状になっていない。これでは風は直進しない。
- サーキュレーターの風:強い直線の風を起こしてより遠くまで。壁にぶつけて循環させる。
- 扇風機の風:近場の広い範囲にまんべんなく均一にやわらかい風を当てる。
サーキュレーターと扇風機の違いは、簡単に言えば「使用目的」と「起こす風の種類」が異なります。
サーキュレーターは必要なのか?
「サーキュレーターの扇風機の違い」はわかった。
でも「扇風機はサーキュレーターで代用できないわけ?サーキュレーターは扇風機で代用できないの?」というもやもやっとしたものは残ります。
その質問にマジメに回答すると「扇風機でも空気の循環ができなくもないがサーキュレーターと比較すると効率が悪い。サーキュレーターでも涼しいけど風が強いため身体に悪い。扇風機のほうが自然な風。使用目的が違うので双方のカバーはできない」です。
もとい、雑に回答すると「使っている人が扇風機で代用できると思うのであれば別にサーキュレーターを買わなくてもいいんじゃない?」です。
実際に体感してみると明らかに違いを感じ、サーキュレーターの導入メリットは確実にある。置き場所や予算の問題がクリアできるのであれば別ものとして購入することをおすすめします。
最近の高級機種は「1台に扇風機とサーキュレーターの機能が合体したもの」も存在し、そういった選択肢もあり。
サーキュレーターの比較検討ポイント
とりあえず「サーキュレーターを買ってみようかな」と思ったとする。
サーキュレーターを購入する場合、どのポイントを重視して比較すればいいのか。とことん調べまくった自分の経験から押さえておいたほうがいいポイントをまとめてみます。
サーキュレーターの採用メリット
そもそもサーキュレーターの採用メリットは何か。どんないいことがあるのだろうか。
- 部屋の空気をかき混ぜることでクーラーや暖房の空気を部屋全体へ。室温が均一になるのでエアコンの効率化に繋がり節電効果あり。夏なら電気代が10%減、冬なら7%減とのデータあり。
- 風通しが良くなり湿気がたまりにくくなる。カビ対策に効果的。
- 部屋干しも乾く時間が早くなるため、部屋干し時間が短縮。
参考 環境省「節電アクション」
他にもクーラーの風の直撃がなくなるとかいろいろメリットはあれど、実際に購入し自宅で採用して思う大きなポイントは上の3つ。
で、サーキュレーターのメリットを受けるべく購入するための比較検討を始めると、機種と価格がピンきりでわけがわからなくなります。
サーキュレーターの価格帯ゾーン別比較
まず、サーキュレーターに何を求めるか?どこまで求めるか?です。
それによって価格が当然変わってくる。
- 風力:部屋の広さによるけどどのくらいのパワーが必要か?羽が大きければ強力。
- 静音:就寝時に使いたいなど静音性は求めるか?
- 付加機能:首振り・リモコン・タイマーは必要か?
- 消費電力:電気代はどこまで許容できるか?
あと本体のサイズも。
多くの機能と高品質とコンパクトさを求めれば求めるほど価格は高くなる。それはどんな家電にでも共通するあたりまえの話。
サーキュレーターの価格帯で区切ってみると
- 4,000円以下:サーキュレーターお試しモデル。風が出るだけ。細かいところ無視。
- ~1万円:風量パワー増、細かい風力調整、首振り、リモコン、タイマーなど付加機能がつく。
- ~2万円:省エネ重視。電気代が半分以下になるDCモーター搭載。
- ~3万円:風の質にものすごいこだわり。風に「ゆらぎ」「そよぎ」とか言い出す。機体にムダなデザイン性を追求。
一番サーキュレーターの種類が揃っている庶民的なボリュームゾーンは、2,000円~6,000円くらいの印象です。
サーキュレーターの比較ポイント
おそらくユーザーは最初に「風量」を気にすると思うのだけど、サーキュレーター界には共通の風力のめやすなどがなく、カタログ数値だけでは風力パワーがどんなものかがよくわかりません。
送風能力を表す「Cubic meter per minute (m3/min)」で風の強さを表している商品もあります。しかし、僕自身、今回生まれて初めて見た単位で読み方さえわからなかった。Googleで算出方法を調べたけどちんぷんかんぷんで理解することを途中で放棄した。
バカっぽいけどもう、風は普通にゴオオオーと直風で元気に出れば良い。狭い家だし。
残りの「静音」「付加機能」「電気代」が比較ポイントに。
まず静音。風力を強力にすると扇風機よりサーキュレーターはやかましいです。例えば子育て家庭なら「赤ちゃんが寝ている部屋で使うのか?」など環境によって静音性が必要か否かが変わってくる。
静音性を売りにしているサーキュレーターでだいたい40~50dB(デシベル)程度。40dB=図書館・静かな住宅地の昼、50dB=静かな事務所、くらい。ってイメージしにくいわ。
あと「細かい風量調節」「縦振り・横振りの首振り」「リモコン」「タイマー」など付加機能は必要か。
そして最後は電気代。機種によるけど、我が家が購入した2,000円の一番安いサーキュレーターを例に取ると風力「強」で「31W」。1時間あたりの電気代「0.8円」。1日8時間ブン回して6.4円。1ヶ月の電気代192円です。
この電気代を半分にするためにお値段10倍の2万円省電力サーキュレーターを買うか?は人それぞれの価値観。
自宅の使用環境とこれらの比較ポイントでおのずと落としどころが決まってきます。
結論:使ってみないとわからない
そう、「使ってみないとわからない」
購入前と購入後のギャップを埋めるためにユーザーは事前に比較検討するのだろうけど、この記事を読んでくれているのだろうけど、ご期待に応えられずごめんなさい。
元も子もないが、サーキュレーターは「ユーザーの使用環境しだい」「使ってみないとよくわからない」という部分にかなり依存する家電だと実感してます。
なんせ動かすもんが「空気」なもので。対流がどう起こるのか、効果のほどなんてそれぞれの環境でやってみるほかない。
実際に購入して自らの使用環境にて「風力はこんなものか」「こう空気が回るんだね」「音は思っていたよりうるさくないな」「クーラーの冷気がきちんと混ざってるね」「もうちょい洗濯物に直接届くような高さがあったほうがいいな、ということは首振り機能っているんじゃないの」って細かい部分に気づいてくる。
我が家はいろいろ店頭で話を聞いて、3万円のサーキュレーターも見て、結局2,000円のただ風がまっすぐ出るだけの超庶民的サーキュレーターを購入しました。
別にこれで必要十分。
我が家の6畳の部屋干しには風力はこれ以上いらない。風量調整が大中小あれば間に合う。多少うるさくてもちっとも構わない。高さが足りなければ息子のおもちゃ箱の上に乗せればいい。
これひとつで部屋に湿気が溜まらなくなっているのも実感するし、エアコンも冷えすぎず効率も上がっているし、ひいてはカビ対策にもなると思うし、サーキュレーターのある生活お試し用としてほんと十分。
別に多くを期待していない。2年くらい持てばいい。2,000円なら壊れても痛くないです。
結論。使ってみないとなんともわからんという部分が多いので、サーキュレーターをあれこれ悩んで時間を費やすなら、さっさとお試ししてみたほうがいいんじゃないのかな?どうしても必要な機能が出てきたら、そこから上位機種に買い替えでいいんじゃないかな?
ということで、購入したAmazonで一番売れているサーキュレーターZEPEAL DKS-20Wのレビューへと続きます。さっさと買えば良かったよ。
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Comment
ちょっと前に買った安めの持ってますが、あまり使わなくなりました。安いからなのか、ちょっと前なのか分かりませんが掃除が面倒、という理由です。構造上分解出来ない部分が多く、取れない埃がたまってしまって。最近のはどうなのか気になります。
わぁさん
コメントありがとうございます。
自分が買ったモデルは前面が開くので拭き掃除が容易です。細かいところは扇風機もそうですが、スプレー缶のエアダスターを吹きつけて掃除しています。
掃除が面倒だと使わなくなってしまう。ひとつ勉強になりました、ありがとうございます。
サーキュレーターって言葉を知ったのがつい2日前、何だろうと思って調べようかしていたところにねむたいさんの記事。
んー、何か見えない力を感じます(笑)
先日は丁寧なコメントありがとうございました。そのきちんとした生き方、爪の垢を煎じて飲ませていただきたいです(笑)
また、これからもお世話になりますm(__)m
ものは試してみないとわからないと言いますが、こうやって記事を見て心揺さぶられるのも事実です。(笑)
電気屋さんに足を運んで体験したくなりました(^-^)
水坊主さん
いつもコメントどうもありがとうございます。
こちらこそ、いつも読んでいただいていろいろと感想や自分の持ちえない新しい視点をいただけるので感謝しています。
読んでくれた方が少しでも快適になるためのきっかけ、そして商品を選ぶ際の時間短縮になればという思いで書いてます。電気屋で「ああ、あいつが言ってたのはこういうことか(ちょっとニヤリ)」ってなると書いている側としても本望でございます。
コメント失礼致します
サーキュレーターが良いのは理解して使用していますが他の方と同様で掃除が面倒です(分解が出来ない物が多いこと)
扇風機は分解ができ掃除が楽!
その違いはとっても大きいですね
サーキュレーターが扇風機みたいに分解出来るようにして欲しいと強く願います。
kaikaiさん
コメントありがとうございます。
構造上の問題なんですかね。おっしゃるとおり、分解はできるようにしてもらいたいものです。