ワンコインで助け合う育児ネットワーク「子育てシェア」がけっこう使えそう
2014/12/27
1時間あたり500円~700円で、顔見知り同士が育児を助けあうSNS「子育てシェア」というサービスがある。
運営会社「AsMama(アズママ)」のちょっと出たがりっぽい社長はあんまり好きじゃないけど、こういうサービスは子育て中の親が本当に困った時の最後の砦になるうると思うので、頼まれてもいないのに勝手に紹介してみます。
使う、使わないはさておき、サービスの存在を知っているといつか役に立つかもです。
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「子育てシェア」ってどんなサービス?
利用想定シチューエーション
どういった時に、どのように使うサービスなのか。例えば、こういう流れ。
- 急に仕事が入ってしまった。予定していた時間に保育園のお迎えに行けない!
- 登録してある「子育てシェア」に「誰か、代わりに迎えに行ってもらえませんか」とSOS。
- 発信したSOSが、指定した個人や、近隣の顔見知りの知り合いの会員に伝わる。
- 「迎えに行けるよ!」と会員から返信あり。
- 返信が複数あれば、選んでお迎えを正式依頼。他の支援依頼を送っている人には解決済みのお知らせ。
- めでたしめでたし。後でお願いした人にお金を払う。
こういったお迎え代行や、一時保育代わりなどにも使える。
緊急時、困った時にスムーズに頼めるよう、日頃からの「子育てシェア」内での関係作りが必要ですが、「お互い様」の精神で子育てを頼り合う・助けあう仕組みを実現したのが、このSNS「子育てシェア」です。
会員登録と要コミュニケーション
子育てシェア| AsMama「子育てシェア」
会員登録と全体的な流れを簡単に説明しておきます。
- 登録料・手数料無料。登録し、親と子どものプロフィール入力。
- 住所や保育園、幼稚園、学校名などで親同士がグルーピング(※公開範囲の設定可能)
- 顔見知りの友達申請や近くのママサポーター(※下記に詳細)と友達になり繋がりを広げておく。
互助の精神の上に成り立っており、グループ内できちんとコミュニケーションを取っておく必要あり。緊急時に助け合える土壌を常日頃作っておかないと、いざという時に役に立たない。ただ、顔見知りに限って支援しあう仕組みなので、さまざまな安心には繋がります。
面識の浅い人や苦手な人は依頼時に外せる様子。
細かい流れなどは、この説明動画を見れば一発でわかります。
「子育てシェア」の特色を見てみる
顔見知りの安心感
顔見知りしか繋がらない仕組みなので、子どもも安心。
依頼者と支援者のお互いの携帯電話番号が開示されるなど、なりすましを避ける仕組みが組み込まれている。
複数人への一斉依頼システム
グループに属する複数人に同時に依頼できるため、対応できる人を見つけやすい。
複数人に依頼されるため、断るほうも断りやすい。
安い利用料
1時間あたり500円~700円の設定。ベビーシッターだと1時間あたり数千円なのでかなり安い。これは直接払ってもいいし、カード払いもできる。手数料はかからない。
謝礼を払うことで、預ける方の「申し訳なさ」は低減する。
仕事として依頼された、預かる方もボランティアではなく、責任感を持って対応する。
「お金」が介在することの「メリット」ってあるんですね。新たな発見。
ママサポーターの存在
SOSにグループ内の誰も対応できない場合、「子育てシェア」に共感して登録している「ママサポーター」が出陣。
対応が難しい場合もあるが、依頼の8割は解決できているとのこと。
全支援者に保険が適用
子育てシェア利用時に、子どもがケガをした際などに最大5,000万円の保険が適用。対象年齢は1歳以上。
預かる側の「よそさまの子にケガをさせてしまったら・・・」という不安を取り除く工夫がなされています。
よく出来ているサービス「子育てシェア」
「AsMama」はどこで収入を得ているのか?
photo credit: Leo Hidalgo (@yompyz) via photopin cc
だいたいこういうネット上でのマッチングサービスは、謝礼などから一部を徴収する「手数料収入」のビジネスモデルがほとんど。しかし「子育てシェア」は手数料を取らない。ここにまず驚きました。
じゃあどうやって儲けているのか?
この「子育てシェア」を使うユーザーは、年齢も住む地域も特定しやすい僕ら子育て世代。メーカーや不動産会社などがターゲットを絞ってピンポイントで売り込みをかけられるため、「お金の勉強会」などのセミナー開催で企業から協賛金を集め、それで会社を運営しているとのこと。
ゆえに、助け合いの過程で発生する謝礼から徴収する手数料はゼロ。
効率的良く集客ができれば、こういう広告業に近いビジネスモデルも成り立つんだなあ、と勉強になります。
ということで、スポンサーにアピールするため、社長は目立たないといけない。だから社長が前面に立ったちょっと強めの押し出しなのかな、個人的にはちょっとひくけどな、って冒頭の感想が出てくるわけです。
いつかどこかで役立つかも
photo credit: wsilver via photopin cc
リアルの知り合いパパ・ママグループごとごっそり完全移植で会員にしてしまえばネットワークの構築がしやすく、ユーザーも即座に利用開始できる。保育園や幼稚園、学校単位でローラー営業かけたらいいんじゃないかと思ったり。
サービスの細かいところを変えながらここまで来ているのが想像できますが、かなり試行錯誤しつつ練り上げられた結果の現在のサービス形態だなと感じます。
顔見知りに限って支援しあうので、まず「安心」。ここの担保が取れるのは大きい。
そして、「依頼に対してお金が介在することで「仕事としての責任」の発生」「賠償責任保険をきっちり準備して、預かる側の不安を事前に取り除く」
この2つのポイントが、仕組みとして秀逸だと思う。
子育て世代の頼り合いをネットサービスへ。まだまだ駆け出しのサービスなので、これからどのように進化していくのか興味深いです。
子育て世代への支援サービス「子育てシェア」。今後に注目ですね。
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