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子供の習い事はいつから?何がいい?より先に親が押さえておくべき大切なこと

      2014/12/19

子どもの習い事は何がいいのか

「さて、我が子にもそろそろ習い事を・・・」って漠然と考えているところに、「まわりもそうだからって感じで流されているだけじゃん。親としての主体性ゼロでしょ。考えているようで何も考えてないよね」って、何気なく手に取って読んだ本にグサグサ刺されて血だらけです。

犯人は、こいつ。

「子どもの習い事って何がいいの?」「いつから始めればいいの?」

この本に結論はないんですよ。親自身が我が子を見極めて、考えて、考え抜いて出すべき結論ですから。安易に本に求めてもないものはない。

結論にたどり着くための前段、親は「子どもの習い事」という課題にどういう考え方で取り組むべきなのか? それがここにはある。

忘れないようにこの本の教えをちょっとまとめておきます。

photo credit: Herr Olsen via photopin cc

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ざっくりどんな本?

まちがえない!子どもの習い事 選び方から生かし方まで」は、習い事大国日本において、まずは親の「習い事リテラシー」が重要だと説く。

習い事の5W1H

誰が(どんなタイプの子が)
いつ(年齢)
何を(どんな習い事を)
どこで(どんな教室で)
なぜ(習う目的)
どのように(習い事の経過)

この5W1Hを、習い事をさせる際にはっきりするべきなのに、親の基本的な知識が足りず曖昧なままで開始してしまう。

「みんな習い事をやっているから」「うちの子だけやってないのかわいそう」「将来に差が出ちゃうかも」だけではお金をドブに捨てる行為。どうせ習うのであれば、かけた費用分、それ以上の効果を求めたいよね。

しかも、早くやればいいってものじゃない。早くやることで悪影響や、費用&時間にムダが出ることもある。

そういった「子どもの習い事」に対する本質や使いこなし術を、教育学の先生のお話や先輩ママの意見をもとに、まとめたのがこの本なのです。

 

今回学んだこと

まったく知らないに等しい子どもの「習い事」の世界と、子どもの「習い事」へ親の取るべきスタンス。自分の中で大きな気付きを与えられた2つのポイントを重点的に見ていきます。

ひとつは「親の自覚と必要とされる力」

もうひとつは「早期教育との向きあい方」

 

大前提「親の自覚」と「親に必要な3つの力」

子どもの習い事に対する親の自覚

Photo: Yearning… by Thomas Leuthard

幼児期にスタートさせる習い事は、親がさせているという自覚が必要。

これ、「忘れてはいけない」と思いました。

幼児期の子どもが、習い事を選べるわけがない。親がさせていることなのに、期待が空回りして、うまく行かない場合に子どもを責めるなんぞは言語道断。

そして、習い事をさせる親には3つの力が必要だと説きます。

  1. 我が子を観察する力
  2. 教室を探す力、いい先生を見極める力
  3. 習っている途中で軌道修正していく力

もう少し具体的に説明すると、

1.子どもの「好き」を優先しつつ、我が子がどういうことに向いているかを見抜く親の冷静さ。

2.何を習うかよりも、「子どもがやりたくなる環境」「自分が子どもだったらここで教えてもらいたい」といった視点で教室や指導者を選ぶ柔軟さ。

3.子どもを臨機応変な眼差しで見守り、成長にそぐわない場合は、習い事への力加減や習い事自体の変更などをきちんと軌道修正できる親の責任。

けっこう求められていることのハードルが高めなのですが、これが親の役目なのだと遅ればせながら自覚したしだい。肝に銘じます。

 

早期教育との向きあい方

「習い事は、早く始めれば、早いに越したことはない」と漠然と思っていました。はい。

この本の先生方の意見を聞くと「必ずしもそう言えない」と感じます。

 

スポーツの早期教育

子どもの習い事「サッカー」

photo credit: Julius Volz via photopin cc

大学の教育学教授の意見をまとめてみると、こうなる。

サッカーや水泳など特定なスポーツを習わせることは、一定の動作の繰り返しになりがちで身につく能力が限られる。また、習い事以外でほとんど体を使っておらず、運動能力の低下につながる可能性もある。

→ 徹底的な外遊びで、様々な動作を体験できるためそれで十分ではないか。親が覚悟を決めて一緒に遊べ。

→ 幼児期から小学校中学年までは1日2~3時間外でたっぷり遊ばせる。それをしながら、小学校高学年くらいまでに興味のあるスポーツをいくつか体験してみて、中学に入った時に部活動で1種類のスポーツを選ぶ。

→ こういう段階を踏んでスポーツを体験していくことで、トップアスリートとしての素養を身につける子が育つ。さらに、好きな運動をマイペースで一生続けていこうと思う子も増えていく。

これはあくまでひとつの考え方だけど、「Jリーグのキッズチームから日本代表になった人はゼロ」とのこと。サッカー教室やスイミングスクールに放り込んで満足しているのは、単なる親の手抜きなのかもしれません。

 

英語の早期教育

子どもの習い事「英語」

photo credit: millerm217 via photopin cc

よく言われる英語教育に関しても「早期に習い始める必要はあるのか?」を分析しています。

ここでも、12歳からの中高一貫教育でネイティブレベルまで引き上げるという英会話スタジオ代表の先生が言い切っています。「5歳でも15歳でも、1年間日本語が使えない環境に置かれれば、同じように英語を不自由なく使えるようになる」と。

そして「そうだよなあ」と思うコメントが並びます。

  • 子どもは覚えるのが早い反面、忘れるのも早いという特性を持っています。幼児期に海外で暮らしていてもそこで覚えた外国語を帰国後も維持するのは難しい。
  • ネイティブ・スピーカーそっくりである必要はない。大事なことは区別がつくように発音することです。カタカナ英語がいけないのは、ネイティブそっくりではないからではなく、区別すべきものが区別できていないために正しく相手に通じないからです。
  • 幼児期から英語を習ったとしても、バイリンガルになるためには母国語と同じくらいの接触量が必要。しかも幼児は忘れやすい。週1~2回の英会話教室でネイティブの先生と会話したくらいで身につくものではありません。

これもあくまでひとつの考え方ではありますが、何でも「早く始めれば得」という話ではないことだけはよくわかります。

何の根拠もなく「早ければ早いほうがいいんじゃないの?」と思っていること自体がそもそも「考えなし」なので、そこは改めないといけません。

 

じゃあ「いつから始めればいいの?」

幼児期からの習い事が現代の主流ですが、子どもが成長した後でも「やはり幼児期から習うことが大事」という感想をもっているのでしょうか。あるいは「小学校からでもいい」と思っているのでしょうか。

小学生以上のママにアンケート調査をしてみると、結果は「幼児期からがいい」「小学校からがいい」「どちらでもいい」がほぼ同数。

このアンケート結果にすべてが集約されているような気がします。

どんな習い事でも、どの時期から開始したところでメリット・デメリットは存在する。

周りの空気、マスコミや業者の煽りで「早く始めないと!」とただ焦るだけではなく、親はきちんと情報を集めて、我が子に合った習い事の開始時期をきっちり見極めないといけない。そして親自らが責任を持って判断を下す。腹をくくって決める。それしかないのです。

 

習い事を始める前に一読

子どもの習い事を見守る

photo credit: javi.velazquez via photopin cc

僕らのように「子どもの習い事をこれからどうしようか?」という時期のパパママには、「スイミング」や「ピアノ・音楽教室」といった人気の習い事の「良かった点」「イマイチだった点」「満足度」など具体的な比較も非常に参考になります。「バレエ」って身体ひとつでできるからいいのかと思いきや、発表会だけで10万円もかかるのか!など。

また、習い事の続けさせ方や賢いやめさせ方、子どもの見守り方といった「習い事を始めた子どもへの接し方で親としての壁にぶつかった時」に参考になるであろう内容も充実。来たるべき将来もちょっと想像しておけます。

あと一番「盲点だったな」と思ったのは、幼児期にあれもこれもと習い事をさせがちだけれど、「就学前のお金のかからない時期こそが、教育資金貯蓄のチャンス」という、ファイナンシャルプランナーの先生のご意見。

現在の教育費(習い事や幼児教室にかけるお金)と、将来の教育費(大学や塾にかけるお金)。すべてをきちんと見据えて教育資金プランを立て、「今、習い事にかけられるお金」を冷静に算出すべし。

「脳天気に「何を習わさせようかな?ワクワク」の前に、やることがあるでしょーに」というご指摘には、「ごもっとも」と頷くしかありません。

どうせ習わせるのだから、将来子どもに「習わせてくれてありがとう」といってもらおうではありませんか。

最終的にモノにならなくても、子どもに感謝されようではありませんか。

願わくば、将来、そう我が子に言ってもらえたら。

子どもに合った習い事を上手に選んで、しっかり活用したい。そのためにも「才能を見極めて伸ばしてあげないと!」「早く始めないと!」とただただ闇雲に焦るのではなく、ちょっと落ち着いて立ち止まり、「子どもの習い事」の全容と親としてのベストな立ち位置をまず把握することが大切。

親が「子どもの習い事」への考え方を体系的に学ぶには、一読の価値のある一冊です。

 - 子育てネタ

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Comment

  1. りさこ より:

    はじめまして、内容いつも参考にさせて頂いております
    習い事の件、その通りですよね
    最近私が読んだ「ママと子どもとお金の話」というのもかなり参考になったので、オススメさせてください
    子どもにどれくらいお金をかけるか、というテーマのマンガメインの読みやすい本です
    もしご存知でしたらすみません

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