今話題の人気おもちゃってどんなもの？「日本おもちゃ大賞2015」を一緒に見てみよう

毎年6月に東京ビックサイトで行われる、おもちゃの商談見本市「東京おもちゃショー」

一般公開もされていて、昨年（2014年）は一般公開2日間で14万人が押し寄せたとのこと。

入場無料だし、会場は子連れでえらいこっちゃみたいです。ちなみに今年はこの週末、6月20日（土）と6月21日（日）が一般公開される日です。

さて今回は、そんな「東京おもちゃショー」で発表された「日本おもちゃ大賞2015」受賞のおもちゃを見て「なんだこのおもちゃ、すげーな！」と言うだけのエントリー。

「2015年の今、話題の最新おもちゃってどんなもの？」

ざっと見ていくとおもちゃのトレンドが見えます。たぶんね。

photo credit: kennymatic via photopin cc

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おもちゃの市場規模って、今どのくらいなのか

そもそも、おもちゃの市場規模って今、どのくらいなのだろう？どう推移しているのかな？

気になったので調べてみた。

2014年度の国内における玩具市場規模は店頭価格ベースで前年度比109.0％の7,367億円で、過去10年で最高を記録しました。

引用　一般社団法人日本玩具協会「玩具市場規模データ」

少子高齢化でおもちゃの市場は縮小傾向かと思いきや、上昇に転じている。と言っても、同じ日本玩具協会からグラフをお借りすると

ずっとおもちゃの売上が落ち込んでいるところに、2014年は救世主が到来。あれです、妖怪のせい。

男児キャラクター玩具：前年度比178.6%、雑貨：同120.7%、ぬいぐるみ：同111.6%と、社会的なブームとなり関連商品がバカ売れした「妖怪ウォッチ」が数字をぐいっと底上げしたとのこと。恐るべし、妖怪ウォッチ。あと「アナと雪の女王」ブームも売上に貢献したそう。

過去25年をさかのぼると、1990年代前半は8,000億～9,000億円台で推移していたおもちゃ市場。

引用　帝国書院「少子化とおもちゃ市場の変化」

1997年のたまごっちブームの時に1兆1,000億円を超え、そこからどーんと落ち込んでここ10年間6,000億円～7,000億円台を行ったり来たりしている。そのうちの「10年で最高」が2014年です。

「過去10年で最高です！」と日本玩具協会の威勢はいいけれど、過去25年のスパンでみると低迷期のここ10年は似たり寄ったりの売上高。妖怪ウォッチみたいな爆発的ブームがそうしょっちゅう起きるわけもなく、この先、少子化でおもちゃ市場のなお一層の先細りは容易に予想がついてしまいます。

そんな苦境を打開しようと、おもちゃ業界もあの手この手といろいろ戦略を考えてきているのが、「日本おもちゃ大賞」受賞のおもちゃからも読み取れます。

2015年最先端のおもちゃを見てみよう

「東京おもちゃショー」に合わせて毎年発表され、2015年で8回目となる「日本おもちゃ大賞」

39社279アイテムの応募のうちから、優れたおもちゃに与えられる称号をどんなおもちゃが受けたのかを、ひとつずつ見ていきましょうか。

JOUJOU みつけてみよう！ 色キャッチペン

障かいのある子どももそうでない子どもも「共に遊ぶ」ことができるための配慮が施された玩具「共遊玩具部門」大賞。

ペンでタッチし、色を認識するセンサー（なにそれ！）で読み取った色が何色か音声で教えてくれたり、ペンで認識した色でそのままタブレットのアプリと連動してお絵かきができるそう。ハイテクです。

参考　タカラトミー「JOUJOU　色キャッチペン」

一歳半からの体幹☆脳力トレーニング みんなで! 育脳マット

子どもの知育・教育に特に貢献する玩具「エデュケーショナル・トイ部門」大賞。

このおもちゃはまだ発売されていないので、上記は参考までに前モデル。公式サイトもできてないみたいなので後日更新しておきます。

テレビにマットをつないでその上であちこち踏んで14種類のゲームが遊べる。あれだ、家庭用ダンス・ダンス・レボリューションの「こども版」みたいなもんですね。

しかし、今の子は1歳半から「体幹」を鍛えるのか・・・

野球盤 3D エース

主に男の子向けの優れた玩具「ボーイズ・トイ部門」大賞。

今の子の発想からすると、野球ゲームなんてテレビゲームでやればいいと思うはずなんだけど、審査員のおじさん達が思わず選んでしまったっぽい。

ボールが実際に飛ぶわ、ストレートが内角・外角投げ分けられるわ、スライダー・シュート・チェンジアップなど変化球は多彩だわ、有名な消える魔球は健在だわで、これ、ちっとも打てないと思われます。

Jewel Watch（ジュエルウォッチ）

主に女の子向けの優れた玩具「ガールズ・トイ部門」大賞。

女の子向けのキラキラしたサイトの商品説明読んでもおっさんの頭には全然入ってこなくて困ったのですが、ざっくりまとめるとスマートウォッチのこども版で、時計機能の他に画面へのタッチや、手の動きでミニゲームができたり占いもできるみたい。

きせかえの画面が100種類あったりと、女の子の心をうまくくすぐる仕様。

ヒミツのクマちゃん

世代、性別を問わず楽しめる玩具「コミュニケーション・トイ部門」大賞。

しゃべる言葉のパターンは無限大とのこと。

これ、動画を見ると勝手にクマがしゃべっているように見えますが、トランシーバーが付属していて遠隔で話している言葉をそのままクマがしゃべる仕組みです。なーんだ。

親が言うことを聞かせたい時などに使えそうです。

リニアライナー超電導リニアLO系スペシャルセット

素材・技術的に優れたもの、新規性のある玩具「イノベイティブ・トイ部門」大賞。

世界初の磁力浮上・磁力走行するリニアモーターカーのおもちゃ。ここまできたか、と。

値段も高いです。完全に子ども向けではなく、大人もターゲットにしています。買って満足してしまう典型的なおもちゃかもしれませんが、一度は遊んでみたい。欲しい。

カメラ付き超小型ヘリコプター ナノファルコンデジカム

大人が楽しめる玩具「ハイターゲット・トイ部門」大賞。

ヘリコプター型のデジカメで動画や写真が、空中から撮れます。1回の充電で4分の撮影飛行が可能。

さぞかし高価なのかと思いきや、1万円しない。手が届かない価格ではない。別にいらないけど。何に使うのかいまいちシチュエーションの想像ができないのですが、こんな高機能なおもちゃがこの価格で売っているとはなあと感心してしまいます。

その他

その他の賞として、「特別賞」にバンダイの「ガンダムプラモデルシリーズ」

日本男子の通過儀礼「ガンダム」強し。

最近のプラモデルって、バリとか全然ないし、塗装もしなくてもすごい自然な塗装がすでにされたモデルがいっぱいあるみたいです。僕の中でプラモデルの世界が20年前で止まっていて、先日、プラモデルの最新動向を雑誌で読んで驚いた。

あと、「2014年度ヒット・セールス賞」は、これもバンダイの「DX妖怪ウォッチ タイプ零式」

言わずもがな。妖怪ウォッチを我が子へ買うために、親が汗だくで行列していたあの夏からもう一年。早いものです。

まとめ

おもちゃって「大人のアイテムの真似ごとをチープに」という流れのはずなのに、スマートウォッチに近いおもちゃなど、どこまでがおもちゃなのか「おもちゃの定義」がもはやよくわからなくなってきてます。

おもちゃもハイテク化が進み、僕ら親世代が子どもの頃には考えられなかったようなアイテムが世に送り出されています。親やおじいちゃん・おばあちゃん3世代を巻き込んでターゲットにした高機能おもちゃを出すなど、玩具業界のこれからを見据えた戦略も見えてきます。

どうせおもちゃを買うなら、我が子よ、すぐ飽きずに遊び倒してせめて元を取っておくれ。あわよくばキミの成長になにか刺激を与えてくれたらラッキー、と親はあれこれ余計な期待をおもちゃにしてしまうのが現実。

ムダなおもちゃを買わずに済むよう、こういった最新の情報も親がうまく取り入れて上手におもちゃを取捨選択し、年齢とともにバランスよく与えたおもちゃに触れて我が子がすくすくと成長していってくれるのが理想ではあります。言うのは簡単、実際はすごい難しいんだけどね。

親が基礎知識として「へえ、最近はこんなことになっているのか」と話題のおもちゃ情報を勉強するためにも、この「日本おもちゃ大賞」の毎年の定点観測は、好材料だと思います。

参考　日本おもちゃ大賞2015 大賞・優秀賞受賞商品