子どものひとり自転車は親の前と後ろどちらを走らせるのが良いのか?検証してみる
2020/01/19
祝。我が子が自転車一人乗りで公道デビューをしました。
はて?
親の自転車と子どもの自転車が2台前後して走る場合、先頭を走るのは「親の自転車」? それとも「子どもの自転車」を先頭に走らせて親が後ろをついていくもの?
どちらが安全なのだろうか?
道路を見ている限りおそらくそんなこと気にせず自由に走らせている親がほとんどでしょうけど、正解を探してこのエントリーにたどり着いた生真面目なあなたに送る「子どもの単独自転車は親の前を走らせたほうがいいのか、後ろを走らせたほうがいいのか」の答え。
我が子と一緒に公道を自転車で走りあれこれ検証してメリット・デメリットを考えてみた。あと友人の子どもの自転車事故エピソードも。
結論を先に言っておくと「子どもの自転車は親の自転車の前を走らせたほうが良い」
いらぬトラブルに労力と時間を費やさないのためにも、公道デビューからしばらくは「親の前」を走らせる方針をとったほうが良さそうです。
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子どもの自転車は親の前を走らせる?後ろを走らせる?
我が家は、東京都内在住。自家用車なし。
基本が自転車移動の家庭で片道10キロくらいなら自転車乗ってあちこち平気で行くタイプ。
しかし、ひとり息子も大きくなってさすがに子ども乗せ自転車の遠征がしんどくなり、小学1年生の後半から単独公道デビューさせ近所で慣らし運転開始。
かといって雨天時や時間がない時は子ども乗せ自転車の後ろのキャリアに体重25キロを乗っけてガンガン親が漕ぐわけですが、騙し騙し乗っていたボロ自転車に限界が来て(重い子ども乗せて爆走する自転車には相当の負荷がかかるもので、子ども乗せ自転車の廃車間際の修理頻度と修理代ヤバい!)小学校2年生の1学期からそれぞれ一人一台、自分の自転車体制へと完全に移行しました。
これ、各家庭の子どもの人数や住んでいる環境、自家用車があるなしで状況は変わってくるのは言わずもがな、です。
最近なんでもかんでもブログのコメント欄で噛み付いてくる方がいて疲れるためいちおうのおことわりですが「僕はこうしたほうがいいと思ったからこうしている」という話を書いてるだけです。
こんな試行錯誤な子育てネタにエビデンスとか求められても知らんがな、反対意見いいけどけんか腰でコメント書かれても知らんがな、です。
あ、けんか腰じゃないご意見、ご感想コメントは大歓迎です。こちらも勉強させていただいてます。いつも読んでいただいてありがとうございます。
「前を走らせる」を選択させるひとつのエピソード
まず、僕の友人のエピソードを例として挙げてみます。
自転車2台体制、「子どもを親の後ろで走らせていた時」に子どもが事故に巻き込まれてしまったそう。
事故の概要をざっくり箇条書きにしておくと
- 幼稚園年長の後半(5歳)で公道にて自転車一人乗りの運用を開始。開始して半年くらい経過の小学校1年生の時。
- 親子2台体制で親の後ろをついて走っていた子どもの自転車と、お年寄りが運転する自転車とが接触した。
- 自転車ごと転んだお年寄りは足をケガ→ 病院へ。子どもはすり傷程度。
- 親は前を走っているので事故の状況をまったく見ていない。いきなり子どもが大声で泣いたので振り返ってびっくり仰天。
- 子どもは事故にパニックとなってしまい事故の状況をまったく覚えていない。聞いても何も出てこず話せない。説明できない。
- どちらが良い悪いの真相は闇の中。謝罪や補償は事故相手の言うがままに従うしかない。
そっか、こういう時、子どもはパニックになって何も説明できなくなるのか、と。大人でも交通事故にあったらパニックだろうし、言われてみればあたりまえだけど我が子が大人顔負けのいっぱしにしゃべるようになり随分成長した気になってるのでこういう考えどこかへ飛んでました。
で、親が事故の状況をまったく見ていないだけに、相手とのやり取りが難航してとにかく疲れ切ったとのこと。
この話を聞いて、僕は「どう考えても子どもの自転車は親の前を走らせたほうがいいんじゃないか」という考えに至ったわけです。
実際に子どもを前後に走らせるメリット・デメリット
パパ、ママ、子どもの3台体制だったら親の間を走らせて子どもをサンドイッチすればいいのですが、パパママどちらかと子の2台体制だとどういう順番がベストなのか悩んでしまいます。
自分の感覚だと街を自転車で走っている8割くらいの親子は子どもが「後ろ」を走っているような気がするけど、いちおうやってみないことにはわからない。
我が家が公道で実際に検証し、子どもを親の前と後ろ、ぞれぞれ走らせてわかったメリット・デメリットを整理してみます。
子どもが親の後ろを走る場合
まずは子どもが親の「後ろを走る」場合
- 「後ろをついてこい」と言うだけなので親は楽。
- 前を走る親が誘導する形でその後ろをついてくるだけなので、道順など大声を張り上げて子どもへ指示を出さずに済む。親の省エネ。
- 安全確認を親が先にできて安心。
- 安全確認が親に頼りっきりとなり、子ども自身の安全確認の練習にならず危険察知能力が磨かれない。
- 親が後ろをしょっちゅう振り向いて確認しないと我が子がきちんとついてきているか心配。
- 先行していると後ろで何が起こっているか見えず、子どもが単独で事故に遭った場合など状況が把握できない。
子どもが親の前を走る場合
反対のパターン。子どもが親の「前を走る」場合。
- 後ろからついていきながら「そこ右に曲がって!」「横断歩道、渡って!」「角から車が出てくるかもだから気をつけろ!」「信号の青が点滅してるから止まって!」「止まれってば!!」と大声で前を走る子どもに指示を出す必要あり。毎度のことで疲れる。
- 駅前など混んでる場所を通過する際、親の「気をつけなさい」の大声で間接的に周囲へ「子どもの自転車通りまーす、すんませーん」と意識してもらえる。やり方としてセコいのは自覚しながら大声を出しているが、スマホ見ながらフラフラと歩いている歩行者などに注意をうながす効果は確実にある。
- 自宅周辺の道を覚えるのが早い。仮に迷子になっても自力で帰ってこられる。習いごとなど決まったルートなら道を覚えて勝手に進む。親の大声も少しずつ減っていく。が、知らない道は変わらず指示出しと注意はする必要あり。
- 子どもは安全確認のほどよいバランスがわからない。慎重な子だとしつこいくらい止まるから「行けばいいじゃんそのくらい」となるが、ぐっと耐える。
- その逆で子どもが言うことや静止を聞かずにビュンビュン暴走するタイプだと、それはそれで親はやり方を考えなければいけないとは思う。
- 安全確認を怠るたびに僕に後ろから怒られるため「この交差点は注意したほうがいいパターンのやつ」といった危険察知能力がメキメキとついていっているのは実際に感じる。
- 親が後ろをついてきているか不安になるらしく、やたらと後ろを振り向くので「後ろをちゃんとついていくから前向いて運転に集中しろ」と徹底する必要あり。
- 先に行く子どもが事故に遭ったりトラブルに巻き込まれた場合、親の目の前で起きた出来事なので状況が把握できる。
やっぱり友人の苦労した話を聞いてしまっただけに、親が後ろをついていくことで事故時の状況がわかるメリットが一番に来てしまいます。
まあ子どもを先に行かせた場合、前から来る車が突っ込んできたりで事故に遭うのは子どもが先になる。じゃあ後ろを走らせていれば親が身体張れるよねと言っても後ろから子どもに車が突っ込んでくる可能性もあり、確率的にはどっちもどっちなのでなんとも。
【追記】車間距離の話
後日、気付いたことがあったので追記しておきます。
「僕 ←息子 ←妻」の順で息子をサンドイッチして3台の自転車で走っていた時のこと。先頭の僕の自転車へ、信号で止まるたびに息子が自分の自転車の前輪をコツコツぶつけてくるのが気になりました。
帰りは「妻 ←息子 ←僕」と先頭を妻にし、後ろを僕が走って息子の様子を観察したところ、原因が判明。
「子どもには車間距離の概念がない」
前を走る妻に、1メートルもない距離でべったりつけて必死に漕いでました。なので信号で止まったら後ろからちょっと突っ込んでしまう。
前を走る自転車が急ブレーキをかけたらおおごとです。家族ならまだしも他人を巻き込んだりしたら大変です。
スピードが遅ければある程度詰めても大丈夫。逆にサイクリングロードなどスピードがのるような場所では十分に車間距離を取る。ではどのくらい取ったら安全なのか。
よくよく考えたら、子どもが親の前を走ったら子どもの前には自転車がないわけだし、親の後ろを走っていたらどのくらい距離が詰まっているのか親はわからない。どちらも前後の自転車との「車間距離の概念と適切な感覚」を身につけることができません。
そもそも子どもは車間距離についての知識がゼロ。その事実を知ってやり方を考え、親が指導するほかない。
3台体制で「自分の自転車の1台~1台半くらいは間隔あけて」と指示。しばらく走るとすっかり忘れて前にべったり。「それは詰めすぎだ」と後ろから指摘するとヘソ曲げてアホみたいに距離をあけるので「今度は間隔あけすぎ!」
疲れます。なんかいい方法あったら教えてください。
【追記おしまい】
さいごにまとめ
親の前と後ろどちらを走らせるか、どちらがいいか悪いか、何かあった時はそれぞれの状況から結果論になってしまうので難しい判断ではあります。
友人の事故エピソード、自らの検証結果から、我が家は「自転車2台体制の場合、子どもは親の前を走らせる」という運用に決めました。
よりリスクの少ない方を選択。これでここまで半年間、うまくいってます。
子どもひとりで自転車を漕いで習いごとに行くなど、単独自転車の運用が始まればこんな「前か?後ろか?」なんてあれこれ真剣に考えていたのが遠い昔で懐かしくなってしまうのでしょうけど。
同じくお悩みのパパママがなにかひとつくらい新たな気づきでもヒントでも得て帰っていただけたら、書いた側としても幸いでございます。
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Comment
こども小1、公道未経験です。
参考になりました、ありがとう。
ちや。さん
コメントどうもありがとうございます。
お役に立てて良かったです。
初めまして。公道デビューしたて小1で、まだ往来の少ない道限定なので、これから行動範囲を広げる際の参考になりました。個人的には子供が前派(視界に入れていたい、道を覚えさせたい)でしたが、ご友人のエピソードを踏まえ引き続き子供を先に行かせよう、と思いました。
匿名さん
コメントありがとうございます。
子どもが前派で後押しのお役に立てたようなら何よりです。おっしゃるとおり道を覚えるにも前を行かすのが有効だと思います。
いつも興味深い記事をありがとうございます。
私自身も子供の頃、前派だった事を思い出しました。娘は年長、最近補助輪が外れたばかりです。いつ頃からどのように公道デビューさせようか考えていたので大変参考になりました。
ぐーさん
コメントありがとうございます。いつも読んでいただいているようでこちらもありがとうございます。
よく覚えてますね、僕が前派だったか後ろ派だったかまったく覚えてないです。
公道デビューうまくいくといいですね。少しでもお役に立てたのであればよかったです。今後ともブログともども宜しくお願い申し上げます。
はじめまして。
こども新聞の事を調べていて、このブログに目がいきました。
いろいろ為になるお話ありがとうございます。
さて先日、うちの小学五年生の息子が自転車に乗っていて車に追突されました。
習い事が終わって午後7時の暗い帰り道。迎えに行った私が先に行き、彼は後ろを追っていたのですが、大きな交差点内に入っていた車が息子を見落としてぶつかったようです。
ご友人のおっしゃる通り、私も前を走っていたので「ドン」という鈍い音が後方で聞こえただけで、皆目様子が分からず、頭真っ白。自転車を放り出して駆け寄りましたが、車が息子の自転車に乗り上げていたシュールな光景をみて、膝がガタガタ震えてその場でへたり込みました。
息子は頭を打ったようでしたが、幸いヘルメットをさせていたのと、背負っていたテニスのバッグがクッションになり、かすり傷で済みました。あと少しずれていたらと思うと。。。
後日親子で警察に行って事情聴取などありましたが、
「自転車は必ず子供前。親は後」
と強く言われました。おっしゃる通り、何かあった時、親が状況を全く把握できないからだそうです。
相手の車のドラレコに事故の一部始終が映っていて、その映像も見せていただけましたが、私も子供も自転車の前後に点滅するライトを付けていたにもかかわらず、子供だけ見落とされていました。今回は見落とされてしまいましたが、
「ライトは前後に必ず」
あと、今回ほどヘルメットの大切さを痛感したことはありません。
「ヘルメットしてて助かったんだよ。これからも絶対してね。」
と言われました。
乗り慣れてきた時期での気の緩みの事故も多いそうです。
皆さんもどうぞ、お気をつけください。
akeさん
コメントありがとうございます。
貴重な体験談、というか相当肝を冷やしたと思いますが詳細に書いていただいてありがとうございます。
いろいろと勉強になりました。これ読んだ人もすごく勉強になるかと。よっぽど僕の記事より。
気ぃ抜いたらだめですね。うちはライト、後ろにつけてなかったので対応します。
いつも拝見しています。
共感できることが多く、ホントに痒いところに絶妙に手が届き、全ての文字に無駄がなく完璧で、私のバイブル的存在です。(息子さんと1歳違いなので、勝手に背中(ブログ)を見て子育てさせてもらってます。)
自転車の前か後ろか、なんとなく前を走らせた方が安心と思っていました。事故に遭う件についても悩みましたが、ねむたいさんの記事を読んであっていたと思いました。
ねむたいさんは自転車保険には入っていらっしゃいますか?もしくは検討されたことはありますか?
友達のお父様が、高校生の自転車を避けて倒れて頭をぶつけて病院に運ばれそのまま亡くなってしまい、事故に遭うだけじゃなく、遭わせてしまう可能性もあるのだと気付きました。
我が家はとりあえず思い立ったままセブンイレブンに寄り、その場で1年間のに入りましたが、もしおすすめありましたら、いつの日か記事お待ちしています!(遠回しの記事リクエストです笑)
ミチの母さん
コメントありがとうございます。うれしいお言葉をいただき、恐縮です。
どこかの誰かのお役に立てればと思って心配性全開であれこれ細かいところまで全部書き出すと、人によっては「冗長」って評価になるんでしょう、この間他の方からそんなコメントいただきました(根に持つタイプ)
ただ、この世に無尽にブログがあるのにこうやってうちのブログにたどりついて読んでもらえ、しかもコメント書いていただけて、いろいろ僕も勉強させてもらったりとありがたいですし感謝しかないです。
さてご質問の自転車保険の件です。身近でそんな大事故のエピソードがあると余計に考え込んでしまいますよね。
うちも息子が単独自転車になったので保険については改めて考え直さなければと思っていたところです。最近は法律で保険加入を義務付けたりもしています。
昔書いた記事です→子供や家族の自転車保険を比較検討する前に知っておくべきこと
今の気付きもあるのでいずれまた改めてまとめられたら、と思います。
またリクエスト他ありましたらお気軽にコメント残していってください。引き続きブログともども宜しくお願い申し上げます。
ねむたいさん
ありがとうございます!
おっと!いきなり自転車保険加入に走っておりましたー!笑
記事と加入中の保険やカードの付帯等、よく見直してみます!
この記事拝見してもやはり私の答え合わせとプラスアルファ学べるしか見当たりませんでした。
文字数多いのに、すっと頭に入ってきて、ホントに無駄がない印象しかないのですが、好みの問題ですかね⁈
イヤなら読まなきゃいいのに、わざわざネガティブなコメントしてくれるなんて、親切な方もいるんですねー。
それではまたの更新を楽しみにしています!
ありがとうございました!
ミチの母さん
返信ありがとうございました。
保険の特約などはよく確認しないとまず気付かないところですよね。不安を埋めるのが保険なので、特約や付帯が確証に乏しくて逆に不安なら現物単体の自転車保険の選択もありかなと思います。お金かかりますけど。
ブログは文体とか管理人のキャラとかなんとなく嫌だとか合う合わないの相性はあると思います。ミチの母さんにとってうちのブログが合っているのであれば何よりです。見つけてもらえてよかったです。
更新サボりまくってますがまた更新した折には宜しくお願い致します。