「仕事か?家庭か?」は古い。「仕事も家庭も」大切にしたいパパへ向けた一冊
2014/07/18
以前紹介した「パパの子育てに対する心構えとテクニックを説いた本」である「新しいパパの教科書」
関連記事 この本が「パパ向け育児本」の新定番となる
子育てパパの集団「ファザーリング・ジャパン」が、仕事と家庭のバランスに悩むパパに向けて次の手を打ってきました。その本の名は「新しいパパの働き方」
「新しいパパの教科書」ほどべた褒めでおすすめはしないけど、「仕事」と「家庭」の両立にもがくパパには救いの一冊だと思う。レビューします。
「新しいパパの働き方」ってどんな本?
「仕事か?家庭か?」だけじゃない生き方の提案
仕事に打ち込みプライベートを犠牲にすることをいとわない「バリキャリ」。
家庭を重視した働き方「ゆるキャリ」。
この2つの分類だけで、現在の多様な働き方を単純化するのは間違っている!と。ごもっとも。
多用なワークスタイル、ライフスタイルを認める「育キャリ」は、「仕事か家庭か」という二者択一のキャリア観に一石を投じるものです。
最近「イクメン」と聞くと無条件でイラつく病気にかかってます。「また「言葉遊び」かよ、イクキャリ?どうでもいいわ」って感じですが、この本は一貫して「育キャリ」を提唱しています。
その育キャリを
- 「仕事のキャリアアップに積極的で、子育てを理由に仕事の成果を落としたくないと考えいるパパ」=「上昇志向パパ」
- 「子どもとパートナーを何よりも優先し、子育てや家事など、家庭の役割の多くを自分が担っていきたいと考えるパパ」=「家庭志向パパ」
- 「「上昇志向パパ」と「家庭志向パパ」の中間に位置し、ライフステージや状況に応じてワークスタイルを柔軟に変えていくパパ」=「柔軟志向パパ」
と3つのパターンに分類し、各ケースのワークスタイルやパートナーシップ、陥るであろう落とし穴への対処法などを丁寧に解説しています。
正直、分類がどうこうはあんまりすーっと頭に入ってこなかったですが、「あるある」傾向や個々の問題への対処法は参考になります。
ファザーリングのパパ会員たち自らが体験し、試行錯誤した経験を持ち寄って丁寧に説明してくれるため、「会社内での立ち位置はこうしたほうがいい」「仕事の進め方はこうしたほうが育児と両立しやすい」「妻にはこう働きかけたら効果的」など対処法が、パパ視点で平易かつ具体的に書かれている。よく育児書にありがちな「漠然とした対処法で結局何を具体的に行動に移せばいいのかさっぱりわからん」というのがありません。ここは評価したいところ。
「仕事」「奥さん」「子ども」といかに向き合うか?のコツも豊富
自分の理想がありつつも、その通りにはまずいかない「仕事」と「家庭」のバランス。
共働きだったり、親との同居など、それぞれ各家庭の環境によりまちまちなのでこの本に書いてあること全てを受け入れるのは難しいと思いますが、なるほどなあと感心するテクニックや考え方がいくつかありました。
琴線に触れた部分を引用しておきます。まずは具体的な夫婦での家事分担のテクニック。
共働き夫婦の場合は、一週間の献立を日で決めて共有することをお勧めします。食事は、メニューを考える手間が一番面倒です。(中略)早く帰宅したほうから食事を作り始めることができます。また、ランチで夜のメニューと同じものを注文してしまうという残念な行動もなくなります。
パートナーから見返りを求めてはいけないとはわかっていても潜在的には・・・
パートナーの態度は、自分を映す鑑にもなります。同じように自分の仕事を優先したときに、対応してもらったパートナーに感謝の言葉をその都度伝えていたかを自問自答してみましょう。同様の不満をパートナーも持っているかもしれません。
また、パートナーの反応が薄かったとしても「自分の行動はパートナーに感謝されたいがために行ったものなのか」ということを考えてみてください。パートナーからの見返りを求めている限り、いつまでも充足感は得られません。
自分を「専業主夫」と言い切って考え方が変わったパパの体験談。
自分のことを「兼業主夫」なんて言い出すと変わるんです。その片付いていない家や洗い物も、ほとんどが自分のせいになる。つまり家事や育児に対しての責任を背負うことになるんです。この意識の変化で夫婦げんかが劇的に減りました。(中略)つまり我が家は作業を分担するのではなく、責任を分担したことになったのです。
「兼業主夫」を名乗ってしまうことで意識が変わるのは興味深い。ただ、外で奥さんが「家事や育児をやってない」とレッテルを貼られる可能性があるので、そこはきちんと相談が必要とのこと。
子どもとの関係についても。結局、自分に余裕がある時とない時の差を作ってはいけないと思いつつも無意識に出てしまうのが今の自分の悩みだったりする。
「子どもが今、欲しているものは何か」を根気強く見極めながら、見守る姿勢が大切です。これはパパ自身の心や時間に余裕がなければ実現できません。問題が起こることを事前に想定して、時間的に余裕を持った行動を取ることが不可欠です。
こういうマネジメントは会社組織での人材育成にも通じると言っています。
乳幼児期から思春期までの子どもとの関わり方にはこの3つが重要とも。
子どもと関わることに意識したいこと「快を与える(不快を取り除くこと)」「安心・安定を与える」「変化をつける」
3つを念頭に、例えば、幼児期の関わり方は「幼児期は全部が彼らにとって「遊び」として存在している。しつけはなかなか伝わらないので無理に取り入れようとせず、変化をつけつつ子どもたちの世界観を一緒に共有してまず遊ぶことを優先する」と説いており、最近息子にガミガミ言いすぎて疲れていたところに、ちょっと視点が変わりました。
今の仕事と家庭のバランスを見直すにはいい本
パパの3大役割「子どもを育てる」「子どもに社会を伝える」「ママを支える」
仕事をしなければ家族を養えないわけで、バランスがうまく取れない自分がもどかしいし、「男は仕事」という昭和の凝り固まった発想からバチッと切り替えなんかうまくできなくて、もやもやしたジレンマが霧散することはありません。
ただこの本が自分のスタイルを考えなおす契機には確実になると思います。特に、共働きで奥さんとの関係に悩んでいるパパには、先人たちが苦労したところから編み出した技が苦境から救ってくれるやもしれません。
自分は自営業で比較的時間の融通が利くし、妻は今は仕事をしていないので、共働き家庭に比べたら子どもに関わる時間もあるしゆとりがあるはず。・・・あれっ?おかしいな、けっこういっぱいいっぱいだぞ。これが子どもが2人や3人、いやもっといるとか、共働きだとか、想像を絶します。こなしているパパママ達すごい。
この本は、そういうただでさえ過密な日々で悩めるパパの生き方に、一筋か二筋くらいは光を見せてくれるはず。会社勤めの「パパの育休取得」も「当然の権利として取るべし」として強力にプッシュしています。
育キャリのスイッチを入れる大きな要素は、一人で子どもを見ながら家事全体を回してみる経験。
育キャリはこの際どうでもいい。「わかっているんだけどできないんだよなあ」とぐちぐち言うのはもう横に置いておいて、とりあえずなんでもとりかかってみる。やってみる。
ひとりで子どもの面倒と家事を全部背負い、父親として目覚め、父親スイッチを入れてみる。自分も絶対にそうなんだけど、そこに他人から見たら滑稽なほどの空回り感や気負いがあったっていいじゃない。
父親として一生懸命働こうじゃないか!子どもと奥さんに愛を伝えよう!前向きに今ある目の前の生活を楽しんで、困難はひとつひとつ奥さんと密にコミュニケーションを取りながら乗り越えていこう!
何が言いたいんだか自分でわけわかんなくなってうまい締めの言葉が見つかりませんが、ポイントとコツは押さえつつ「あとはがむしゃらにやってみりゃいいんだ」この本読んでそう思ったしだいです。はい。
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